【VTR250】ブレーキキャリパー・マスターシリンダOH

前回の続きです。
【VTR250】ブレーキキャリパー・マスターシリンダ取り外し(リアブレーキ編)
【VTR250】ブレーキキャリパー・マスターシリンダ取り外し(フロントブレーキ編)

今回はOH(オーバーホール)をした時の記事を書きます。
作業後しばらくしてからこの記事を書いているのですが、写真が一部見つからず、不完全です...

サービスマニュアルを紹介しつつ実施した作業を紹介します。
整備は自己責任でお願いいたします。


フロントブレーキ回り

フロントマスターシリンダーの分解

まず初めにスナップリングを外します。
下図の赤丸部分を押しながらスナップリングプライヤーを使って取り外します。



自分が使っているスナップリングプライヤーはアストロプロダクツのロングアームのものです。スナップリングプライヤの先端は色々な種類がありますが、今回の作業は90°曲がっているタイプの方がやりやすいと思います。(サービスマニュアルも90°曲がっているタイプを使用していました。)


取り外したマスタピストン、スプリングは下記のとおりです。
今回はマスタシリンダーセットを購入したので新品にしました。
(2000円以上しましたが、せっかくなので交換しました。)


パーツリストを見ていたら"セパレータ"というものがあり、何だかわからなかったのですが一応購入しました。セパレータは下記の青いやつでした。

ヘックスレンチを使って取り外しました。

取り外したら二個穴が開いているのがわかります。
この穴が詰まってないか確認しました。


これで分解は終了です。
分解後はマスターシリンダーの清掃を行いました。(写真はないです。すいません...)

(補足)マスターシリンダの動作

マスターシリンダを分解した際に上記2つの穴が何なのか調べました。2つの穴のうち一つが"インレット・ポート"でもう一つが"リターン・ポート"というらしいです。
調べたついでにマスターシリンダーの動作としてわかりやすい記事を幾つか見つけたので、まとめておきます。

タンデム・マスタ・シリンダ
ブレーキ不調の原因は、フルードの混合にあった

上記2つは自動車用のマスタシリンダですが、バイクでも基本同じ動作です。
自動車ではブレーキペダル一つで前後のブレーキの制御しているため、フロントブレーキがorリアブレーキの片方が死んでも止まれるようにプライマリピストンとセカンダリピストンの2つで冗長化しております。

バイクの場合はブレーキシステムが前後独立しているため、前後片方のブレーキ系統が壊れても止まることができます。なので、冗長化する必要がないので車よりシンプルな構造となっております。

フロントマスターシリンダーの組み立て

すいません。組み立ての際の写真を撮っていませんでした。
整備書通りに各部品にシリコーングリスやブレーキフルードを塗ってから組み立てました。

注意した点としては埃が入らないように注意して組み立てました。

今回はブーツなどのゴム関連の部品・スナップリング・マスタピストン一式を新品に交換しました。
写真はないのですが、ダイヤフラムなども交換しています。

フロントキャリパーの清掃

分かりにくいですが、キャリパーには2つのシールが使われています。
秘湯は下記赤丸部分にあるダストシールと、緑丸部分にあるピストンシールです。
シリンダーを傷つけないようにこの2つのシールを外します。
(画像は取り外した後です。)

シールを外した後、溝が汚れていたので清掃をします。

清掃後の写真がないのですが、古いグリスがこびりついていたので、パーツクリーナで清掃しました。


↓こちらも同様に古いグリスを清掃します。


ピストンも先端がさびていたので、ピカールで磨きました。
磨く際の注意点として必ず円周方向に磨いてください。
(【VTR250】ブレーキパッド交換にも記載しておりますので、参照お願いします。)

↓磨く前

↓磨いた後

少し錆びが残っていますが、これ以上は無理でした。

フロントキャリパーの組み立て

こちらも組み立ての写真がないので、整備書の画像で失礼します。
整備書に指定通りにシリコングリスやらブレーキフルードを塗って組み立てます。
今回はブーツ類とシール類は新品にしております。

リアブレーキ回り

リアマスターシリンダーの分解

リアマスターシリンダーを分解する場合は、組み立てる際にプッシュロッドの長さを下記のようにする必要があります。

組み立てた後に測定しますが、分解前におおよその目安を印をつけておきます。


印をつけ終えたらいよいよ分解です。
まず最初にプッシュロッドを取り外します。
プッシュロットはスナップリングで固定されているので、スナップリングプライヤーを使って外します。


外したプッシュロッドです。
ピストンブーツを交換するのに下記赤丸の個所が邪魔だったので、外しました。
(写真だとみにくいですが、外す前にペイントマーカーで外す前のナットの位置に印をつけています。)
こいつがなかなか外れなかったので、車体にとりついている段階で外したほうがいいと思います。

続いてホースジョイントを取り外します。
こいつもスナップリングで固定されているので、スナップリングプライヤーで外します。
このホースジョイントが固着しており、外せませんでした。
値段も数百円だったので、今回は壊して外して新品に交換しました。

外した後がこちらです。
フロント度同様に"インレット・ポート"、"リターン・ポート"の穴のつまりがないか確認します。

リアマスターシリンダーの組み立て

こちらも組み立ての画像がないので、整備書で失礼します。
整備書通りにシリコングリス、ブレーキフルードを塗って組み立てます。

新品に交換したものはブーツ類・マスタピストン一式・スナップリング・ホースジョイントです。

最後にプッシュロッドの長さを基準値以内か測定するのを忘れないでください.


リアブレーキキャリパーの清掃

フロントキャリパーと同様にダストシールとピストンシールを外し、キャリパーの清掃を行います。


カラーとピストンが汚れていたので、こちらもピカールで磨きました。

リアキャリパーの組み立て

毎度のことですが、組み立ての画像がないので、整備書で失礼します。
整備書通りにシリコングリス、ブレーキフルードを塗って組み立てます
新品に交換したものはブーツ、シールなどのゴム類です。

最後に

OHが終わったら、車体に取り付けてエア抜きを行います。
車体への取り付けは取り外した際の逆手順で実施しました。
エア抜きについてはこちらの記事も併せて読んでいただけると幸いです。


エア抜きですが前回と違いすべてのブレーキラインにフルードが入ってないので、えらく時間がかかりました...

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